「SE7EN」

最近見たショッキング系な洋画の感想をお送りします。



グロ注意サイコ・サスペンス映画
SE7EN
(セブン/ 1995年)です。

監督:デヴィット・フィンチャー
脚本:アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
出演:ブラッド・ピット/モーガン・フリーマン/ケヴィン・スペイシー 


最初はただのサスペンス・ミステリー・刑事モノ・・・
→スッキリ事件解決系?
かとも思ってたんですがね・・・笑

たぶんかなりのスッキリしない後味鬱映画にランクするのではないでしょうか、ん〜。


でも正直面白いかったっす。

ぶらぴも「俺様かっくいー」みたいなブラピでなく、
銃を構えるのにもビビりっぱなし、
犯人に殺されかけうなだれて死を待つ、
ラストのバッドエンドでは悲しみ怒り絶望の入り混じる
絶妙な葛藤を演じていて、一見の価値ありかと!

モーガンフリーマン演じるウィリアム・サマセット刑事の激シブなキャラクターもかなり好きかも。


しかしながら見所は世界観、色調、演出、セットといった映画全体を占めるダークで不気味、陰鬱な映像美です。
しかも「七つの大罪」をモチーフにして行われる殺人方法が超絶スプラッタ。
ネタバレになりますが一覧にまとめてみます。


「暴食」―GLUTTONY― 太った男を殺す直前まで延々と食わさせ悔いさせる。

「強欲」―GREED― どこの肉を切り取るか二日かけて選ばせちょうど1ポンドの贅肉を切り取り悪徳弁護士を悔いさせる。

「怠惰」―SLOTH― 麻薬の売人を1年間監禁し抗生物質などだけ与え尿や便をビンにさせるなどしミイラにし悔いさせる。(発見当時も生存)

「色欲」―LUST― ヘルスへやってきた男のナニに似せた刃物つきのSM道具をつけて娼婦の性器を刺させて、直接手は下さず殺す。

「傲慢」―PRIDE― モデルの顔を醜くずたずたに切り裂き、手に血止めや電話を持たせて生き残る選択肢も与え放置する。(自ら死を選ぶ)

「嫉妬」―ENVY― ミルズの手で殺される事で、自分の断罪と解釈。

「憤怒」―WRATH― 他でもないミルズの断罪。死ぬまで延々と後悔しながら「生きていく」事で全ての生きている人間の神に捧げる7つの断罪は完成される



途中犯人の住む家が発見されてしまったので
計画を変更することにしたと電話でミルズ刑事に宣言しますが

てーことはなに?

傲慢、嫉妬、憤怒は別の殺しプランがあったんですかあああああああううあああああああ。

こわいすねー。犯人役のケビンスペイシー、けっこうインパクトあるわ。




ミルズの妻はのっけから脂肪フラグたちまくりだったのですが、
最後の最後までもしかしたらブラピが助けてくれる・・・ことはなく。

事件自体もジョン・ドゥ(名無しのごんべー)が何者でなぜ犯行に至ったかも
謎は闇のまま、おわっちゃうんですね・・・・
私てっきりこの名コンビが
事件を解決しちゃってくれるものだとばかり。
あとあじクソ悪ぅ!

ジョンドゥの車の中での供述や、
ラストでサマセットがつぶやく言葉など
宗教的で意味深な言葉が多く、
その辺がちょっとわかりづらいですが、
犯罪のはびこる現代社会の真の罪や神とは何ぞや、といったところかと思います。



この映画は劇中音楽なんかもものすごくかっこよくて
オープニングクレジットが雰囲気出してて好きです。
曲はナインインチネイルズのcloserだそうです。

図書館でポーカーをしている守衛がラジカセからクラシック音楽を流すシーン
(きみ達はこの知識の山に囲まれているのに見向きもせずカードゲームか?なんてサマセット刑事が言う)
なんてマジしゃれおつっすよね。


殺人犯の部屋の感じ
(薄気味悪い十字架と祭壇、武器や死体写真、うずたかく詰まれた書物、小さな文字でびっしり書かれた日記やスクラップ記事など)
を再現した書斎がうちにも欲しいなー。