「人間嫌い」に関するメモ
中島義道 「『人間嫌い』のルール」(PHP新書)
というのを読んでみた。
中島氏の「人間嫌い」「善人への嫌悪感」「生きづらさ」などに関する考え方を総ざらいしたまとめ本であり、
いわゆるマジョリティ「善人(一般大衆)」とマイノリティ「人間嫌い(孤独を選び取るひと)」
の区分けをより判明に厳密に定義しようとしたのではないかな?と思います。
厳しく例を挙げ連ねることで、おのずと読者自身が「人間嫌い」かどうかをふるいにかけさせている、そんな感じの挑戦的な一冊です。
まあ中島さんの本はだいたいいつも読む人を選んでやるぞ!という気概に満ちているので、そこは別にこの本に限った話じゃないのだけど。
あとがきやまえがきによく、アベル型のひとは〜カイン型のひとは〜なんて但し書きをつけたりしているが、
あきらかにアベルなひとはこの本を最後まで読むことはないのでは?と思う。いやになっちゃうだろうからね。
ところでたまにはロックミュージックの話をしたいのだが
最近はとんとパンクもロックも熱心さにかけるわたし。
勝手にバンドマン・ロックやってる人の「人間嫌い格付け」
・カート・コバーン→極度のアルセスト型人間嫌い。精神的発育不良ってこのことだろ。
・大槻ケンジ→アルセスト型≧自己優位型≧モラリスト型、加えてかなりの社交的人間嫌いタイプではないかと。
・ベンジー→動物愛好型と自己優位型の合わせワザ。人間嫌いを態度に出すワザをかなり心得ているように見える。
・甲本ヒロト→動物愛好型の動物の部分をロックンロールとかフィギュア?とかに注いでいるタイプ。
・中島らも→酒や大麻やスピリチュアル系に逃げ込む逃走型として有名。たぶんペシミスト型でモラリスト型も混ざる。
・アベフトシ→逃走型か自己優位型の人間嫌いの可能性が非常に高い。ギターを持つと仙人型になるのかもしれない。
・大木温之→モラリスト型だったが途中ペシミスト型が混ざり、またモラリスト型に戻ってきたような変遷する人間嫌い。
適当に自分の好きなバンドマンならべてみました、
よく知っている人のインタビューとかを参考にした勝手な格付けなので笑えってクソばーか。
言葉の意味(アルセスト云々)に関しては「
人間嫌いのルール」にすべて書かれているので熟読したらわかります。
ただよくよく考えるとバンドマンというのは
音楽に関して共感を求めたり
あるいは共感していると錯覚を起こしたりしがちで、
ともすると一体感?を求める「善人」に陥りやすい。
年をとり、初期衝動から離れれば離れるほど「人間嫌い」もうすれてゆくのかも。