JAZZ と 映画 「フレンチ・コネクション」「オーシャンと11人の仲間」「夢二」
夜更けには粋なジャズを。
野郎には一服の煙草と渋めなジャズを。
美しい女たちには踊れる陽気なジャズを。
そして映画には最高にクールなジャズを!
JAZZかじり虫が最近見た映画は次の通り。
「フレンチ・コネクション」
「オーシャンと11人の仲間」
「夢二」
どれも音楽の使い方がよくて
しかもジャズ系だったのでいっしょくたでのせてみました。
ちなみにわたしはお袋の腹の中にいるときからジャズを聴いて育った生粋のジャズメン←ジェット?
(…ロックがどうとかいうプロフィールに気をつけよう。)
『フレンチ・コネクション』
(The French Connection)1971年・アメリカ
↑このポスター、やたらダサかっこいいなあ。こういうのが好きっす
監督 ウィリアム・フリードキン
脚本 アーネスト・タイディマン
原作 ロビン・ムーア
製作 フィリップ・ダントーニ
製作総指揮 G・デイヴィッド・シャイン
キャスト
ジミー・“ポパイ”・ドイル / ジーン・ハックマン
バディ・“クラウディ”・ラソー / ロイ・シャイダー
アラン・シャルニエ / フェルナンド・レイ
ピエール・ニコリ / マルセル・ボズッフィ
サルバトーレ・ボカ / トニー・ロー・ビアンコ
前編に渡ってジャズっぽい演出の音楽が流れ、
途中のナイトクラブのシーンでスリー・ディグリーズという黒人三人娘が
月の夢など月並みだけどみんなで月に行こう、なんていう
キッチュなポップナンバーを歌っています。
たしかアポロ計画は69年かそこらだったので
ちょうどそういった話題で浮かれた年の冬のアメリカで事件は起こっていたわけだ。
それにしても、60〜70年代のアメリカって
けして綺麗ではないけれど町並みはすごくスタイリッシュに見えるなあ
もろイメージの中にある治安の悪いザ・ニューヨークっていう
ゲリラ撮影が多かったというコメンタリーの話で思い出したけど
以前紹介したHAZARD/園子温 - to-ca TongTong blog [トカトントンの雑記]で
わざわざ治安の悪いとこでゲリラ撮影したとか(ていうかそれは許可がとれんかっただけ)
園子恩もこの映画を何度も見たに違いない。
印象的なシーンをコレでもかと詰め込んだアクションてんこもり映画だけど
一番好きなシーンはジーン・ハックマン演じる熱血刑事ポパイが
ヘロを密輸しに来たフレンチ野郎、シャルニエを尾行するも
すんでのところで地下鉄にまんまと乗り込まれ逃してしまう、という「うわあああああ・・・・」なシーン
ポパイもプロだがこのフェルナンド・レイっていう役者が演じるフレンチじじいも
その上を行くクロウト。
何食わぬ顔で乗るの?乗らないの?と攻防をやったのち
一瞬の隙を突いて発車する列車に乗り込む。
ポパイが時すでに遅しで窓をがんがんしながら列車をおいかけるのを
鼻で笑ってばいばいするフェルナンドレイが音楽もあいまってまじかっこよすぎる・・・
こういう賢くて悪いおじさまステキ!笑
『オーシャンと十一人の仲間』(Ocean's Eleven 1960年・アメリカ)
監督 ルイス・マイルストン
出演
ダニー・オーシャン / フランク・シナトラ
ジョシュ・ハワード / サミー・デイヴィスJr.
サム・ハーモン / ディーン・マーティン
ジミー・フォスター / ピーター・ローフォード
ビートリス・オーシャン / アンジー・ディキンソン
ブラピじゃないほうのオリジナルOCEAN'S ELEVEN。
こちらもイカシたおっちゃんたちが大集合だけども・・・
なにせみんな背が高くて鼻が高くて彫りが深い男前なので
だれがだれだっけみてるとわかんなくなりがち笑
じつはわたしの苦手分野、外人の顔おぼえる!
まあしょうがないよね、11にんもいるんだもん。
唯一顔が黒いジョシュは見分けがつきましたよ(汗)
それにしても、ジョシュがコンテナ?の上に乗って運送業者の仲間と歌うシーンはよかった。
最高にクールさ!
やっぱジャズは享楽的でゴージャスな夜のネオンが似合います。
ちなみにこの映画にでてくる役者のうち何人かは
ダニー・オーシャン役のフランク・シナトラをはじめとする
「シナトラ一家」という当時ラスベガスを賑わせていた歌手グループのメンバー。
ゴットファーザーででてくるイタリア系マフィアの後ろ盾でカムバックしたあの歌手は
だれであろうこのフランク・シナトラがモデルだそうです。こわやこわや。
『夢二』(1991年・日本)
キャスト
竹久夢二:沢田研二
脇屋巴代:毬谷友子
彦乃 :宮崎萬純
お葉 :広田玲央名
鬼松 :長谷川和彦
脇屋 :原田芳雄
稲村御舟:坂東玉三郎_(5代目)
女将 :大楠道代
「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」
とならんで「浪漫三部作」といわれた鈴木清順監督の映画です
先の二作に比べると映画界での評価は若干低いようなのですが
それでもこの作品がわたしは結構好きです。
着物姿の女性達はみんなかわいいしきれいだし(広田レオナがかわゆい)
「太陽を盗んだ男」でもクソイケぶりを発揮したジュリーがまたもや
クソイケ(しかもえろい)全快でいいと思うし。
とくにわたしは他の二作の洗練された映像美とちょっとはなれて
俗っぽい雰囲気が漂っているかんじがいいと思いました
この映画でジャズが使われているのは喫茶「宵待草」でのシーン。
鬼さんこちら、なんてじゃれながらダンスホールへ招きよせられるジュリー扮する夢二
メイド姿のお葉と洋装の女将がはめを外して踊っていると
だぶついた衣装を着た金髪道化がやってきて夢二たちを煽ります
取っ組み合いになったところで、道化の仮面がはらりととれ、
金髪男の正体はなんと死んだと言われていたともよの亭主、脇屋だったのです。
・・・その脇屋を演じているのが原田芳雄。
金髪で馬鹿みたいな成金の格好だが、このシーンの金髪はらりがかっこよすぎる。
正直ジュリーよか芳雄さんに目がいってしまう映画でした、個人的に。